【先生。イエスにお目にかかりたいのですが(ヨハネ12:21】
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ルカの福音書 24章
1 週の初めの日の明け方早く、女たちは、準備しておいた香料を持って墓に着いた。 2 見ると、石が墓からわきにころがしてあった。 3 入って見ると、主イエスのからだはなかった。 4 そのため女たちが途方にくれていると、見よ、まばゆいばかりの衣を着たふたりの人が、女たちの近くに来た。 5 恐ろしくなって、地面に顔を伏せていると、その人たちはこう言った。「あなたがたは、なぜ生きている方を死人の中で捜すのですか。 6 ここにはおられません。よみがえられたのです。まだガリラヤにおられたころ、お話になったことを思い出しなさい。 7 人の子は必ず罪人らの手に引き渡され、十字架につけられ、三日目によみがえらなければならない、と言われたでしょう。」 8 女たちはイエスのみことばを思い出した。 9 そして、墓から戻って、十一弟子とそのほかの人たち全部に、一部始終を報告した。 10 この女たちは、マグダラのマリヤとヨハンナとヤコブの母マリヤとであった。彼女たちといっしょにいたほかの女たちも、このことを使徒たちに話した。 11 ところが使徒たちにはこの話はたわごとと思われたので、彼らは女たちを信用しなかった。 12 〔しかしペテロは、立ち上がると走って墓へ行き、かがんでのぞき込んだところ、亜麻布だけがあった。それで、この出来事に驚いて家に帰った。〕 13 ちょうどこの日、ふたりの弟子が、エルサレムから十一キロメートル余り離れたエオマという村に行く途中であった。 14 そして、ふたりでこのいっさいの出来事について話し合っていた。 15 話し合ったり、論じ合ったりしているうちに、イエスご自身が近づいて、彼らとともに道を歩いておられた。 16 しかしふたりの目はさえぎられていて、イエスだとはわからなかった。 17 イエスは彼らに言われた。「歩きながらふたりで話し合っているその話は、何のことですか。」すると、ふたりは暗い顔つきになって、立ち止まった。 18 クレオパというほうが答えて言った。「エルサレムにいながら、近ごろそこで起こった事を、あなただけがしらなかったのですか。」 19 イエスが、「どんな事ですか」と聞かれると、ふたりは答えた。「ナザレ人イエスのことです。この方は、神とすべての民の前で、行いにもことばにも力のある預言者でした。 20 それなのに、私たちの祭司長や指導者たちは、この方を引き渡して、死刑に定め、十字架につけたのです。 21 しかし私たちは、この方こそイスラエルを贖ってくださるはずだ、と望みをかけていました。事実、そればかりでなく、その事があってから三日目になりますが、 22 また仲間の女たちが私たちを驚かせました。その女たちは朝早く墓に行ってみましたが、 23 イエスのからだが見当たらないので、戻って来ました。そして御使いたちの幻を見たが、御使いたちがイエスは生きておられると告げた、と言うのです。 24 それで、仲間の何人かが墓に行ってみたのですが、はたして女たちの言ったとおりで、イエスさまは見当たらなかった、というのです。 25 するとイエスは言われた。「ああ、愚かな人たち。預言者たちの言ったすべてを信じない、心の鈍い人たち。 26 キリストは、必ず、そのような苦しみを受けて、それから、彼の栄光に入るはずではなかったのですか。」 27 それから、イエスは、モーセおよびすべての預言者から始めて、聖書全体の中で、ご自分について書いてある事がらを彼らに解き明かされた。 28 彼らは目的の村に近づいたが、イエスはまだ先へ行きそうなご様子であった。 29 それで、彼らが、「いっしょにお泊りください。そろそろ夕刻になりますし、日もおおかた傾きましたから」と言って無理に願ったので、イエスは彼らといっしょに泊まるために中に入られた。 30 彼らとともに食卓に着かれると、イエスはパンを取って祝福し、裂いて彼らに渡された。 31 それで、彼らの目が開かれ、イエスだとわかった。するとイエスは、彼らには見えなくなった。 32 そこでふたりは話し合った。「道々お話しになっている間も、聖書を説明してくださった間も、私たちの心はうちに燃えていたではないか。」 33 すぐさまふたりは立って、エルサレムに戻ってみると、十一使徒とその仲間が集まって、 34 「ほんとうに主はよみがえって、シモンにお姿を現された」と言っていた。 35 彼らも、道であったいろいろなことや、パンを裂かれたときにイエスだとわかった次第を話した。 36 これらのことを話している間に、イエスご自身が彼らの真ん中に立たれた。 37 彼らは驚き恐れて、霊を見ているのだと思った。 38 すると、イエスは言われた。「なぜ取り乱しているのですか。どうして心に疑いを起こすのですか。 39 わたしの手やわたしの足を見なさい。まさしくわたしです。わたしにさわって、よく見なさい。霊ならこんな肉や骨はありません。わたしは持っています。」 40 (異本)イエスはこう言われて、その手と足を彼らにお示しになった。 41 それでも、彼らは、うれしさのあまりまだ信じられず、不思議がっているので、イエスは、「ここに何か食べ物がありますか」と言われた。 42 それで、焼いた魚を一切れ差し上げると、 43 イエスは、彼らの前で、それを取って召し上がった。 44 さて、そこでイエスは言われた。「わたしがまだあなたがたといっしょにいたころ、あなたがたに話したことばはこうです。わたしについてモーセの律法と預言者と詩篇とに書いてあることは、必ず全部成就するということでした。」 45 そこで、イエスは、聖書を悟らせるために彼らの心を開いて、 46 こう言われた。「次のように買いてあります。キリストは苦しみを受け、三日目に死人の中からよみがえり、 47 その名によって、罪の赦しを得させる悔い改めが、エルサレムから始まってあらゆる国の人々に宣べ伝えられる。 48 あなたがたは、これらのことの証人です。 49 さあ、わたしは、わたしの父の約束してくださったものをあなたがたに送ります。あなたがたは、いと高き所から力を着せられるまでは、都にとどまっていなさい。」 50 それから、イエスは、彼らをベタニヤまで連れて行き、手を上げて祝福された。 51 そして祝福しながら、彼らから離れて行かれた。 52 彼らは、非常な喜びを抱いてエルサレムに帰り、 53 いつも宮にいて神をほめたたえていた。 PR
ルカの福音書 23章
1 そこで、彼らは全員が立ち上がり、イエスをピラトのもとに連れて行った。 2 そしてイエスについて訴え始めた。彼らは言った。「この人はわが国民を惑わし、カイザルに税金を納めることを禁じ、自分は王キリストだと言っていることがわかりました。」 3 するとピラトはイエスに、「あなたは、ユダヤ人の王ですか」と尋ねた。イエスは答えて。「そのとおりです」と言われた。 4 ピラトは祭司長たちや群集に。「この人には何の罪も見つからない」と言った。 5 しかし彼らはあくまで言い張って、「この人は、ガリラヤからここまで、ユダヤ全土で教えながら、この民を扇動しているのです」と言った。 6 それを聞いたピラトは、この人はガリラヤ人かと尋ねて、 7 ヘロデの支配下にあるとわかると、イエスをヘロデのところに送った。ヘロデもそのころエルサレムにいたからである。 8 ヘロデはイエスを見ると非常に喜んだ。ずっと前からイエスのことを聞いていたので、イエスに会いたいと思っていたし、イエスの行う何かの奇蹟を見たいと考えていたからである。 9 それで、いろいろと質問したが、イエスは彼に何もお答えにならなかった。 10 祭司長たちと律法学者たちは立って、イエスを激しく訴えていた。 11 ヘロデは、自分の兵士たちといっしょにイエスを侮辱したり嘲弄したあげく、はでな衣を着せて、ピラトに送り返した。 12 この日、ヘロデとピラトは仲よくなった。それまでは互いに敵対していたのである。 13 ピラトは祭司長たちと指導者たちと民衆とを呼び集め、 14 こう言った。「あなたがたは、この人を、民衆を惑わす者として、私のところに連れて来たけれども、私があなたがたの前で取り調べたところ、あなたがたが訴えているような罪は別に何も見つかりません。 15 ヘロデとても同じです。彼は私たちにこの人を送り返しました。見なさい。この人は、死罪に当たることは、何一つしていません。 16 だから私は、懲らしめたうえで、釈放します。」 17 (異本)さて、ピラトは祭りのときにひとりを彼らのために釈放してやらなければならなかった 18 しかし彼らは、声をそろえて叫んだ。「この人を除け。バラバを釈放しろ。」 19 バラバとは、都に起こった暴動と人殺しのかどで、牢に入っていた者である。 20 ピラトは、イエスを釈放しようと思って、彼らに、もう一度呼びかけた。 21 しかし、彼らは叫び続けて、「十字架だ。十字架につけろ」と言った。 22 しかしピラトは三度目に彼らにこう言った。「あの人がどんな悪いことをしたというのか。あの人には、死に当たる罪は、何も見つかりません。だから私は、懲らしめたうえで、釈放します。」 23 ところが、彼らはあくまで主張し続け、十字架につけるよう大声で要求した。そしてついにその声が勝った。 24 ピラトは、彼らの要求どおりにすることを宣告した。 25 すなわち、暴動と人殺しのかどで牢に入っていた男を願いどおりに釈放し、イエスを彼らに引き渡して好きなようにさせた。 26 彼らは、イエスを引いて行く途中、いなかから出て来たシモンというクレネ人をつかまえ、この人に十字架を負わせてイエスのうしろから運ばせた。 27 大ぜいの民衆やイエスのことを嘆き悲しむ女たちの群れが、イエスのあとについて行った。 28 しかしイエスは、女たちのほうに向いて、こう言われた。「エルサレムの娘たち。わたしのことで泣いてはいけない。むしろ自分自身と、自分の子どもたちのことのために泣きなさい。 29 なぜなら人々が、『不妊の女、子を産んだことのない胎、飲ませたことのない乳房は、幸いだ』と言う日が来るのですから。 30 そのとき、人々は山に向かって、『われわれの上に倒れかかってくれ』と言い、丘に向かって、『われわれをおおってくれ』と言い始めます。 31 彼らが生木にこのようなことをするのなら、枯れ木には、いったい、何が起こるでしょう。」 32 ほかにもふたりの犯罪人が、イエスとともに死刑にされるために、引かれて行った。 33 「どくろ」と呼ばれている所に来ると、そこで彼らは、イエスと犯罪人とを十字架につけた。犯罪人のひとりは右に、ひとりは左に。 34 そのとき、イエスはこう言われた。「父よ。彼らをお赦しください。彼らは、何をしているのか自分でわからないのです。」彼らは、くじを引いて、イエスの着物を分けた。 35 民衆はそばに立ってながめていた。指導者たちもあざ笑って言った。「あれは他人を救った。もし、神のキリストで、選ばれた者なら、自分を救ってみろ。」 36 兵士たちもイエスをあざけり、そばに寄って来て、酸いぶどう酒を差し出し、 37 「ユダヤ人の王なら、自分を救え」と言った。 38 「これはユダヤ人の王」と書いた札もイエスの頭上に掲げてあった。 39 十字架にかけられていた犯罪人のひとりはイエスに悪口を言い、「あなたはキリストではないか。自分と私たちを救え」と言った。 40 ところが、もうひとりのほうが答えて、彼をたしなめて言った。「おまえは神をも恐れないのか。おまえも同じ刑罰を受けているではないか。 41 われわれは、自分のしたことの報いを受けているのだからあたりまえだ。だがこの方は、悪いことは何もしなかったのだ。」 42 そして言った。「イエスさま。あなたの御国の位にお着きになるときには、私を思い出してください。」 43 イエスは、彼に言われた。「まことに、あなたに告げます。あなたはきょう、わたしとともにパラダイスにいます。」 44 そのときすでに十二時ごろになっていたが、全地が暗くなって、三時まで続いた。 45 太陽が光を失っていた。また、神殿の幕は真っ二つに裂けた。 46 イエスは大声で叫んで、言われた。「父よ。わが霊を御手にゆだねます。」こう言って、息を引き取られた。 47 この出来事を見た百人隊長は、神をほめたたえ、「ほんとうに、この人は正しい方であった」と言った。 48 また、この光景を見に集まっていた群衆もみな、こういういろいろの出来事を見たので、胸をたたいて悲しみながら帰った。 49 しかし、イエスの知人たちと、ガリラヤからイエスについて来ていた女たちとはみな、遠く離れて立ち、これらのことを見ていた。 50 さてここに、ヨセフという、議員のひとりで、りっぱな、正しい人がいた。 51 この人は議員たちの計画や行動には同意しなかった。彼は、アリマタヤというユダヤ人の町の人で、神の国を待ち望んでいた。 52 この人が、ピラトのところに行って、イエスのからだの下げ渡しを願った。 53 それから、イエスを取り降ろして、亜麻布で包み、そして、まだだれをも葬ったことのない、岩に掘られた墓にイエスを納めた。 54 この日は準備の日で、もう安息日が始まろうとしていた。 55 ガリラヤからイエスといっしょに出て来た女たちは、ヨセフについて行って、墓と、イエスのからだの納められる様子を見届けた。 56 そして、戻って来て、香料と香油を用意した。安息日には、戒めに従って、休んだが、
ルカの福音書 22章
1 さて、過越の祭りと言われる、種なしパンの祝いが近づいていた。 2 祭司長、律法学者たちは、イエスを殺すための良い方法を捜していた。というのは、彼らは民衆を恐れていたからである。 3 さて、十二弟子のひとりで、イスカリオテと呼ばれるユダに、サタンが入った。 4 ユダは出かけて行って、祭司長たちや宮の守衛長たちと、どのようにしてイエスを彼らに引き渡そうかと相談した。 5 彼らは喜んで、ユダに金をやる約束をした。 6 ユダは承知した。そして群集のいないときにイエスを彼らに引き渡そうとして機会をねらっていた。 7 さて、過越の小羊のほふられる、種なしパンの日が来た。 8 イエスは、こう言ってペテロとヨハネを遣わされた。「わたしたちの過越の食事ができるように、準備をしに行きなさい。」 9 彼らはイエスに言った。「どこに準備しましょうか。」 10 イエスは言われた。「町に入ると、水がめを運んでいる男に会うから、その人が入る家までついて行きなさい。 11 そして、その家の主人に、『弟子たちといっしょに過越の食事をする客間はどこか、と先生があなたに言っておられる』と言いなさい。 12 すると主人は、席が整っている二階の大広間を見せてくれます。そこで準備をしなさい。」 13 彼らが出かけて見ると、イエスの言われたとおりであった。それで、彼らは過越の食事の用意をした。 14 さて時間になって、イエスは食卓に着かれ、使徒たちもイエスといっしょに席に着いた。 15 イエスは言われた。「わたしは、苦しみを受ける前に、あなたがたといっしょに、この過越の食事をすることをどんなに望んでいたことか。 16 あなたがたに言いますが、過越が神の国において成就するまでは、わたしはもはや二度と過越の食事をすることはありません。」 17 そしてイエスは、杯を取り、感謝をささげて後、言われた。「これを取って、互いに分けて飲みなさい。 18 あなたがたに言いますが、今から、神の国が来る時までは、わたしはもはや、ぶどうの実で造った物を飲むことはありません。」 19 それから、パンを取り、感謝をささげてから、裂いて、弟子たちに与えて言われた。「これは、あなたがたのために与える、わたしのからだです。わたしを覚えてこれを行いなさい。」 20 食事の後、杯も同じようにして言われた。「この杯は、あなたがたのために流されるわたしの血による新しい契約です。 21 しかし、見なさい。わたしを裏切る者の手が、わたしとともに食卓にあります。 22 人の子は、定められたとおりに去って行きます。しかし、人の子を裏切るような人間はわざわいです。」 23 そこで弟子たちは、そんなことをしようとしている者は、いったいこの中のだれなのかと、互いに議論をし始めた。 24 また、彼らの間には、この中でだれが一番偉いだろうかという議論も起こった。 25 すると、イエスは彼らに言われた。「異邦人の王たちは人々を支配し、また人々の上に権威を持つ者は守護者と呼ばれています。 26 だが、あなたがたは、それではいけません。あなたがたの間で一番偉い人は一番年の若い者のようになりなさい。また、治める人は仕える人のようでありなさい。 27 食卓に着く人と給仕をする者と、どちらが偉いでしょう。むろん、食卓に着く人でしょう。しかしわたしは、あなたがたのうちにあって給仕する者のようにしています。 28 けれども、あなたがたこそ、わたしのさまざまの試練の時にも、わたしについて来てくれた人たちです。 29 わたしの父がわたしに王権を与えてくださるように、わたしもあなたがたに王権を与えます。 30 それであなたがたは、わたしの国でわたしの食卓に着いて食事をし、王座に着いて、イスラエルの十二の部族をさばくのです。 31 シモン、シモン。見なさい。サタンが、あなたがたを麦のようにふるいにかけることを願って聞き届けられました。 32 しかし、わたしは、あなたの信仰がなくならないように、あなたのために祈りました。だからあなたは、立ち直ったら、兄弟たちを力づけてやりなさい。」 33 シモンはイエスに言った。「主よ。ごいっしょになら、牢であろうと、死であろうと、覚悟はできております。」 34 しかし、イエスは言われた。「ペテロ。あなたに言いますが、きょう鶏が鳴くまでに、あなたは三度、わたしを知らないと言います。」 35 それから、弟子たちに言われた。「わたしがあなたがたを、財布も旅行袋もくつも持たせずに度に出したとき、何か足りない物がありましたか。」彼らは言った。「いいえ、何もありませんでした。」 36 そこで言われた。「しかし、今は、財布のある者は財布を持ち、同じく袋を持ち、剣のない者は着物を売って剣を買いなさい。 37 あなたがたに言いますが、『彼は罪人たちの中に数えられた』と書いてあることが、わたしに必ず実現するのです。わたしにかかわることは実現します。」 38 彼らは言った。「主よ。このとおり、ここに剣がニ降りあります。」イエスは彼らに、「それで十分」と言われた。 39 それからイエスは出て、いつものようにオリーブ山に行かれ、弟子たちも従った。 40 いつもの場所に着いたとき、イエスは彼らに、「誘惑に陥らないように祈っていなさい」と言われた。 41 そしてご自分は、弟子たちから石を投げて届くほどの所に離れて、ひざまずいて、こう祈られた。 42 「父よ。みこころならば、この杯をわたしから取りのけてください。しかし、わたしの願いではなく、みこころのとおりにしてください。」 43 すると、御使いが天からイエスに現れて、イエスを力づけた。 44 イエスは、苦しみもだえて、いよいよ切に祈られた。汗が血のしずくのように地に落ちた。 45 イエスは祈り終わって立ち上がり、弟子たちのところに来て見ると、彼らは悲しみの果てに、眠り込んでしまっていた。 46 それで、彼らに言われた。「なぜ、眠っているのか。起きて、誘惑に陥らないように祈っていなさい。」 47 イエスがまだ話をしておられるとき、群集がやって来た。十二弟子のひとりで、ユダという者が、先頭に立っていた。ユダはイエスに口づけしようとして、みもとに近づいた。 48 だが、イエスは彼に、「ユダ。口づけで、人の子を裏切ろうとするのか」と言われた。 49 イエスの回りにいた者たちは、事の成り行きを見て、「主よ。剣で撃ちましょうか」と言った。 50 そしてそのうちのある者が、大祭司のしもべに撃ってかかり、その右の耳を切り落とした。 51 するとイエスは、「やめなさい。それまで」と言われた。そして、耳にさわって彼をいやされた。 52 そして押しかけて来た祭司長、宮の守衛長、長老たちに言われた。「まるで強盗にでも向かうように、剣や棒を持ってやって来たのですか。 53 あなたがたは、わたしが毎日宮でいっしょにいる間は、わたしに手出しもしなかった。しかし、今はあなたがたの時です。暗やみの力です。」 54 彼らはイエスを捕らえ、引いて行って、大祭司の家に連れて来た。ペテロは、遠く離れてついて行った。 55 彼らは中庭の真ん中に火をたいて、みなすわり込んだので、ペテロも中に混じって腰をおろした。 56 すると、女中が、火あかりの中にペテロのすわっているのを見つけ、まじまじと見て言った。「この人も、イエスといっしょにいました。」 57 ところが、ペテロはそれを打ち消して、「いいえ、私はあの人を知りません」と言った。 58 しばらくして、ほかの男が彼を見て、「あなたも、彼らの仲間だ」と言った。しかしペテロは、「いや、違います」と言った。 59 それから一時間ほどたつと、また別の男が、「確かにこの人も彼といっしょだった。この人もガリラヤ人だから」と言い張った。 60 しかしペテロは、「あなたの言うことは私にはわかりません」と言った。それといっしょに、彼がまだ言い終えないうちに、鶏が鳴いた。 61 主が振り向いてペテロを見つめられた。ペテロは、「きょう、鶏が鳴くまでに、あなたは、三度わたしを知らないと言う」と言われた主のおことばを思い出した。 62 彼は、外に出て、激しく泣いた。 63 さて、イエスの監視人どもは、イエスをからかい、むちでたたいた。 64 そして目隠しをして。「言い当ててみろ。今たたいたのはだれか」と聞いたりした。 65 また、そのほかさまざまな悪口をイエスに浴びせた。 66 夜が明けると、民の長老会、それに祭司長、律法学者たちが、集まった。彼らはイエスを議会に連れ出し、 67 こう言った。「あなたがキリストなら、そうだと言いなさい。」しかしイエスは言われた。「わたしが言っても、あなたがたは決して信じないでしょうし、 68 わたしが尋ねても、あなたがたは決して答えないでしょう。 69 しかし今から後、人の子は、神の大能の右の座に着きます。 70 彼らはみなで言った。「ではあなたは神の子ですか。」すると、イエスは彼らに「あなたがたの言うとおり、わたしはそれです」と言われた。 71 すると彼らは「これでもまだ証人が必要でしょうか。私たち自身が彼の口から直接それを聞いたのだから」と言った。
ルカの福音書 21章
1 さてイエスが、目を上げてご覧になると、金持ちが献金箱に献金を投げ入れていた。 2 また、ある貧しいやもめが、そこにレプタ銅貨二つを投げ入れているのをご覧になった。 3 それでイエスは言われた。「わたしは真実をあなたがたに告げます。この貧しいやもめは、どの人よりもたくさん投げ入れました。 4 みなは、あり余る中から献金を投げ入れたのに、この女は、乏しい中から、持っていた生活費の全部を投げ入れたからです。」 5 宮がすばらしい石や奉納物で飾ってあると話していた人々があった。するとイエスはこう言われた。 6 あなたがたの見ているこれらの物について言えば、石がくずされずに積まれたまま残ることのない日がやって来ます。」 7 彼らは、イエスに質問して言った。「先生。それでは、これらのことは、いつ起こるのでしょう。これらのことが起こるときは、どんな前兆があるのでしょう。」 8 イエスは言われた。「惑わされないように気をつけなさい。わたしの名を名のる者が大ぜい現れ、『私がそれだ』とか『時は近づいた』とか言います。そんな人々のあとについて行ってはなりません。 9 戦争や暴動のことを聞いても、こわがってはいけません。それは、初めに必ず起こることです。だが、終わりはすぐには来ません。」 10 それから、イエスは彼らに言われた。「民族は民族に、国は国に敵対して立ち上がり、 11 大地震があり、方々に疫病やききんが起こり、恐ろしいことや天からのすさまじい前兆が現れます。 12 しかし、これらのすべてのことの前に、人々はあなたがたを捕らえて迫害し、会堂や牢に引渡し、わたしの名のために、あなたがたを王たちや総督たちの前に引き出すでしょう。 13 それはあなたがたのあかしをする機会となります。 14 それで、どう弁解するかは、あらかじめ考えないことに、心を定めておきなさい。 15 どんな反対者も、反論できず、反証もできないようなことばと知恵を、わたしがあなたがたに与えます。 16 しかしあなたがたは、両親、兄弟、親族、友人たちにまで裏切られます。中には殺される者もあり、 17 わたしの名のために、みなの者に憎まれます。 18 しかし、あなたがたの髪の毛一筋も失われることはありません。 19 あなたがたは、忍耐によって、自分のいのちを勝ち取ることができます。 20 しかし、エルサレムが軍隊に囲まれるのを見たら、そのときには、その滅亡が近づいたことを悟りなさい。 21 そのとき、ユダヤにいる人々は山へ逃げなさい。都の中にいる人々は、そこから立ちのきなさい。いなかにいる者たちは、都に入ってはいけません。 22 これは、書かれているすべてのことが成就する報復の日だからです。 23 その日、哀れなのは身重の女と乳飲み子を持つ女です。この地に大きな苦難が臨み、この民に御怒りが臨むからです。 24 人々は、剣の刃に倒れ、捕虜となってあらゆる国に連れて行かれ、異邦人の時の終わるまで、エルサレムは異邦人に踏み荒らされます。 25 そして、日と月と星には、前兆が現れ、地上では、諸国の民が、海と波が荒れどよめくために不安に陥って悩み、 26 人々は、その住むすべての所を襲おうとしていることを予想して、恐ろしさのあまり気を失います。天の万象が揺り動かされるからです。 27 そのとき、人々は、人の子が力と輝かしい栄光を帯びて雲に乗って来るのを見るのです。 28 これらのことが起こり始めたなら、からだをまっすぐにし、頭を上に上げなさい。贖いが近づいたのです。」 29 それからイエスは、人々にたとえを話された。「いちじくの木や、すべての木を見なさい。 30 木の芽が出ると、それを見て夏の近いことがわかります。 31 そのように、これらのことが起こるのを見たら、神の国が近いと知りなさい。 32 まことに、あなたがたに告げます。すべてのことが起こってしまうまでは、この時代は過ぎ去りません。 33 この天地は滅びます。しかし、わたしのことばは決して滅びることがありません。 34 あなたがたの心が、放蕩や深酒やこの世の煩いのために沈み込んでいるところに、その日がわなのように、突然あなたがたに臨むことのないように、よく気をつけていなさい。 35 その日、全地の表に住むすべての人に臨むからです。 36 しかし、あなたがたは、やがて起ころうとしているこれらすべてのことからのがれ、人の子の前に立つことができるように、いつも油断せずに祈っていなさい。」 37 さてイエスは、昼は宮で教え、夜はいつも外に出てオリーブという山で過ごされた。 38 民衆はみな朝早く起きて、教えを聞こうとして、宮におられるイエスのもとに集まって来た。
ルカの福音書 20章
1 イエスは宮で群集を教え、福音を宣べ伝えておられたが、ある日、祭司長、律法学者たちがい、長老たちといっしょにイエスに立ち向かって、 2 イエスに言った。「何の権威によって、これらのことをしておられるのですか。あなたにその権威を授けたのはだれですか。それを言ってください。」 3 そこで答えて言われた。「わたしも一言尋ねますから、それに答えなさい。 4 ヨハネのバプテスマは、天から来たのですか、人から出たのですか。」 5 すると彼らは、こう言って、互いに論じ合った。「もし、天から、と言えば、それならなぜ、彼を信じなかったか、と言うだろう。 6 しかし、もし、人から、と言えば、民衆がみなで私たちを石で打ち殺すだろう。ヨハネを預言者と信じているのだから。」 7 そこで、「どこからか知りません」と答えた。 8 するとイエスは、「わたしも、何の権威によってこれらのことをするのか、あなたがたに話すまい」と言われた。 9 また、イエスは、民衆にこのようなたとえを話された。「ある人がぶどう園を造り、それを農夫たちに貸して、長い旅に出た。 10 そして季節になったので、ぶどう園の収穫の分けまえをもらうために、農夫たちのところへひとりのしもべを遣わした。ところが、農夫たちは、そのしもべを袋だたきにし、何も持たせないで送り帰した。 11 そこで、別のしもべを遣わしたが、彼らは、そのしもべを袋だたきにし、はずかしめたうえで、何も持たせないで送り帰した。 12 彼はさらに三人目のしもべをやったが、彼らは、このしもべにも傷を負わせて追い出した。 13 ぶどう園の主人は言った。『どうしたものか。よし、愛する息子を送ろう。彼らも、この子はたぶん敬ってくれるだろう。』 14 ところが、農夫たちはその息子を見て、議論しながら言った。『あれはあと取りだ。あれを殺そうではないか。そうすれば、財産はこちらのものだ。』 15 そして、彼をぶどう園の外に追い出して、殺してしまった。こうなるとぶどう園の主人は、どうするでしょう。 16 彼は戻って来て、この農夫どもを打ち滅ぼし、ぶどう園をほかの人たちに与えてしまいます。」これを聞いた民衆は、「そんなことがあってはなりません」と言った。 17 イエスは、彼らを見つめて言われた。「では、『家を建てる者たちの見捨てた石、それが礎の石となった。』と書いてあるのは、何のことでしょう。 18 この石の上に落ちれば、その人を粉みじんに飛び散らしてしまうのです。」 19 律法学者、祭司長たちは、イエスが自分たちをさしてこのたとえを話されたと気づいたので、この際イエスに手をかけて捕らえようとしたが、やはり民衆を恐れた。 20 さて、機会をねらっていた彼らは、義人を装った間者を送り、イエスのことばを取り上げて、総督の支配と権威にイエスを引き渡そう、と計った。 21 その間者たちは、イエスに質問して言った。「先生。私たちは、あなたがお話になり、お教えになることは正しく、またあなたは分け隔てなどせず、真理に基づいて神の道を教えておられることを知っています。 22 ところで、私たちが、カイザルに税金を納めることは、律法にかなっていることでしょうか。かなっていないことでしょうか。 23 イエスはそのたくらみを見抜いて彼らに言われた。 24 「デナリ銀貨をわたしに見せなさい。これはだれの肖像ですか。だれの銘ですか。」彼らは、「カイザルのです」と言った。 25 すると彼らに言われた。「では、カイザルのものはカイザルに返しなさい。そして神のものは神に返しなさい。」 26 彼らは、群集の前でイエスのことばじりをつかむことができず、お答えに驚嘆して黙ってしまった。 27 ところが、復活があることを否定するサドカイ人のある者たちが、イエスのところに来て、質問して、 28 こう言った。「先生。モーセは私たちのためにこう書いています。『もしある人の兄が妻をめとって死に、しかも子がなかった場合は、その弟はその女を妻にして、兄のために子をもうけなければならない。』 29 ところで、七人の兄弟がいました。長男は妻をめとりましたが、子どもがなくて死にました。 30 次男も、 31 三男もその女をめとり、七人とも同じようにして、子どもを残さずに死にました。 32 あとで、その女も死にました。 33 すると復活の際、その女はだれの妻になるのでしょうか。七人ともその女を妻としたのですが。」 34 イエスは彼らに言われた。「この世の子らは、めとったり、とついだりするが、 35 次の世に入るのにふさわしく、死人の中から復活するのにふさわしい。と認められる人たちは、めとることも、とつぐこともありません。 36 彼らはもう死ぬことができないからです。彼らは御使いのようであり、また、復活の子として神の子どもだからです。 37 それに、死人がよみがえることについては、モーセも柴の個所で、主を、『アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神』と呼んで、このことを示しました。 38 神は死んだ者の神ではありません。生きている者の神です。というのは、神に対しては、みなが生きているからです。」 39 律法学者のうちのある者たちが答えて、「先生。りっぱなお答えです」と言った。 40 彼らはもうそれ以上何も質問する勇気がなかった。 41 すると、イエスが彼らに言われた。「どうして人々は、キリストをダビデの子と言うのですか。 42 ダビデ自身が詩篇の中でこう言っています。『主は私の主に言われた。 43 「わたしが、あなたの敵をあなたの足台とする時まで、わたしの右の座に着いていなさい。」』 44 こういうわけで、ダビデがキリストを主と呼んでいるのに、どうしてキリストがダビデの子でしょう。」 45 また、民衆がみな耳を傾けているときに、イエスは弟子たちにこう言われた。 46 「律法学者たちには気をつけなさい。彼らは、長い衣をまとって歩き回ったり、広場であいさつされたりすることが好きで、また会堂の上席や宴会の上座が好きです。 47 また、やもめの家を食いつぶし、見えを飾るために長い祈りをします。こういう人たちは人一倍きびしい罰を受けるのです。」 |
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